2013年2月28日木曜日

気管切開手術当日

手術は午後からということだったので、午前中は仕事に行き午後から病院に出向きました。

病院に入ったのは午後1時を少し回った頃
病室に入って暫くすると、kーcoさんを術着に着替えさせるために看護師が見えました。

手術は当初の午後4時から1時間早まって3時からということです。

所要時間はおよそ1時間

ちょうど3時に執刀医が病室に見えて看護師と共にkーcoさんのベッドをオペ室に移送します。

自分も共にオペ室の入り口まで付き添いながらkーcoさんに声をかけてお見送り。

その後は、病室フロアのロビーで待機です。

ロビーの書棚にある本を手にしても読む気にもなれずにオペが済みお呼びが掛かるのを待つこと一時間と十五分。

看護師から階下のオペ室入り口までくるよう連絡があり降りて待っていると、執刀医が見えて、「オペは問題無く終わりました。麻酔も覚めていますので話し掛けて上げてください」と言ってくれて間も無くオペ室からkーcoさんを乗せたベッドが出て来ました。

喉に人工呼吸器が装着された状態でしっかり目を開けて、声を掛けたこちらに視線を投げかけます。

ひとまず病室に戻り、私もホッとして腰を下ろしました。

病室に戻って麻酔が完全に覚めたkーcoさんは寒さを訴えます。

二泊三日の気管切開手術
明日は術後の経過に問題がなければ、箱根病院に戻れます。


病院の敷地内に咲くダンディ・ライオン

手術後のK-coさん、寝ています。



2013年2月27日水曜日

転院そして気管切開手術

先週来、めまぐるしく動きがあり、このブログの更新が追いついてません。^^;

2/27(水)は、気管切開手術を受けるため、一時、小田原市立病院に転院となります。
朝から、箱根病院に出向き、転院移送のための準備をします。

AM9:30~ 転院移送準備
AM10:00~ 民間救急サービスの救急車で小田原市立病院へ移送開始
AM10:20 市立病院到着、入院手続き、病棟入り

前夜、病院を訪れて、事前に持ってゆく必要なものを準備していたので、患者家族の用意するものは早々に準備できました。

K-coさんの移動に当たり、人工呼吸器等の搬送準備を、それぞれの担当スタッフが走り回って動いてくれています。

どうにか、ストレッチャーに移動して、呼吸器とともに、すでに玄関前に待機している民間救急サービスの救急車に乗り込んで出発です。
民間の救急サービスで転院

K-coさんにとっては、数ヶ月ぶりの僅かな時間だけど、外の風景を見ることが出来たと思います。




2013年2月23日土曜日

毛布も布団も重すぎて、思案

K-coさんの病気は、全身の筋肉が衰えてきて機能しなくなる病気・・・簡単に言えば。

筋肉の機能を失うということは、当然、四肢の動きもままならなくなるわけで、必然的に寝たきりとなります。

現在のK-coさんも、寝たきりとなり、動かせるのは僅かに手首から手のひら、そして何本かの指。
すでに、口腔麻痺が進行して、嚥下の機能も失われ、言語の発声も出来ません。

そんな状態で寝ていると、掛け布団や毛布が重い・・・と訴えます。

今のK-coさんにとっては、この1Gの重力が、何倍にも感じられているのだと思います。
これまでは、そうした寝具の重さを軽減するために、よく開腹手術をした後の患者さんに用いている腹部を覆い保護するためのヤグラ状の柵を置いて、その上から毛布、掛け布団を掛けていたのですが、先日、ふとしたきっかけで、保温性に優れたシートを見つけて試しに入手。

これを、K-coさんに使ってもらうことにしました。
このシートのベースとなる素材はアルミ箔のシートです。(よくあるNASA開発の・・・)といったタイプなのですが、よく、災害時の救出場面で、救い出した被災者に掛けてあげるアルミシートの類だと思っていただければ良いかも。

これは国内製品、実際に入手したものは外国製の2枚組みです
 これを、試してみると、これまでの毛布や掛け布団での重圧から解放されたと、K-coさんは満足げです。



2013年2月19日火曜日

気管切開手術日決まる

K-coさんの気管切開の手術日が決まりました。
現在入院中の病院では外科手術が出来ないため、一時的に他の病院に転院しての手術となります。

2月27日 転院移動日
2月28日 手術日
3月  1日 転院移動日

といったスケジュールになります。
都合二泊三日の手術日程ですが、この手術が済めば、K-coさんのカニューレ挿管中の喉の痛さも終わります。
カニューレ挿管中のK-coさんと一緒に
手術の日程を報告に行くと、K-coさんは、「挿管の記念写真を撮って」といいますので、この日看護師さんに頼んでスナップしました。
本人が、自ら写真を撮ることを望むことは、健康時にも、病床に伏してからも今回が初めてのことです。


2013年2月18日月曜日

呼吸器装着へ向けて

先週日曜日にkーcoさんの意思により呼吸器をつけたいとの意向を確認したため、翌 、月曜には主治医にその旨を伝え、その日の午前中には気管内挿管が処置された。

午後から出向いた病院。

kーcoさんはこれまでの病室から個室へと移動し、ベッド上で挿管が済んで呼吸器へと接続されていた。

挿管時はかなり大変だったらしく、よく頑張りましたよ、と主治医が話してくれた。

意識がはっきりしてるので、呼吸の事を尋ねると、酸素マスクの時より楽になったという事だ。

今後は早急に気管切開手術の日程を決めなくてはならない。

現在入院中の病院には外科医がいない為に外部の病院の耳鼻咽喉科で気管切開手術をすることになる。

医師に紹介状とCTスキャン画像が収録されたCDを託されて、火曜日は朝から小田原市立病院にいき、気管切開手術の予約をいれなくてはならない。

kーcoさん自身の意思によって決めた呼吸器装着へ向けて準備


病院周辺は雪になりました。



患者の葛藤

生きたいと願う思いは大事にすべきだと思う。

はからずも、ALSという難病に侵されて、身体の自由、言葉、食べる楽しみを奪われたK-coさんは、これまで、気管切開を頑なに拒否していた。

年が明けて、誕生日を来月に控えた昨日、いつものように病院で、K-coさんのそばに居たとき、手招きして私を呼び寄せて、手のひらに文字を書いて、こう伝えた。

「ズット カンガエテイタ」
「ノドニ アナヲ アケヨウト オモウ」

気管切開を受け入れたようだ、私は

「わかった、先生に伝えるけど、自らも、先生が見えたときに伝えるんだよ」

と、答えたが、内心は複雑な思いだった。
今、肺炎を起して、体力的に衰えている状況で、気管内挿管および、気管切開術に耐えうるのか、そのリスクは?? などなどである。

しかし、本人の意思として「気管切開を望む」事を我々周囲のものが拒否することは出来ないわけで、本人が果たして、まだ生きていたいと願ってのことか、現状の呼吸不全の緩和の道筋として選択したのかは、本人の心のうちにしかないので、それをとやかく尋ねることはしなかったが、どうやら後者のほうを選んだらしいことを筆談で伝えてきた。

ともかく、この事を休み明け早々に、主治医に相談しなくてはならない。

朝、病院に電話して、医師に連絡をとると、既に医師はその事を本人から聞いており、それに関して、今後の対応を手短に話してくれた。

午後から、病院にいきます。



雨水の今日は朝から雨です。



2013年2月17日日曜日

うつ伏せ用の抱き枕

kーcoさんは、痰の排出を促すために日中、幾度か体位をうつ伏せ状態にすることがある。

その際に、抱き枕状のクッションがあると良いと看護師さんに言われており、今日はそれを調達して病室に持ち込んだ。

抱き枕といえば一般的には曲がっているが、そう言ったものでなく、棒状のクッションが良いらしいというので、ネットで探したりしたが、kーcoさんはダブルサイズの枕でもいいよねというが、やはり棒状のクッションがイイのでは?

と、布団屋さんで見かけた長座布団を縦に二つ折りにして使えば良いのでは?!と、ヒラメキ一閃。

早速、長座布団を購入して、一緒に腹巻き状の枕カバーを二つ購入して、頭の中で完成予想を想像しつつ病院に向かったのでした。

病室に入ると、早速、kーcoさんにそのアイディアを話すと、(≧∇≦)余り受けていない表情。

とにかく長座布団を袋から取り出して二つ折りにした状態で枕カバーをすると(^。^)何と素晴らしい棒状のクッションの完成ですよ。

完成した枕をkーcoさんに見せると。
表情を明るくさせて、OKサインを出します。
形状は気に入ってもらえたようです。

問題は使い勝手ですが、これまで代用で毛布を丸めて使っていた看護師さんには受けも良かったし、早速、体位をうつ伏せにして使ってもらうことにしました。

うつ伏せになっているkーcoさんに使用感を尋ねるといい感じだと言うように頷いてくれます。





2013年2月13日水曜日

伝の心、利用状況査察の日

今日は、先週連絡のあった、難病患者用の意思伝達装置「伝の心」の利用状況調査の日
神奈川県の職員2名、市の職員1名、装置の斡旋業者の方1名の4名の方が病院に見えるというので、仕事を午前中で切り上げて、私も病院に向かいました。

調査は3時半からだったので、その前に、K-coさんの側に居られる時間がありました。
ちょうど、彼女の友人もお見舞いに来てくださっていたので、ベッドサイドで話しかけたりするもののさすがに肺炎と、呼吸のし難さのためか痰の吸引で、看護師さんの処置に追われて、ゆっくりとお話も出来ない状態でしたが、k-coさんの友人はしっかり、彼女の耳元で話しかけてくれるのに応えるように頷きます。

いつもだったら、自分の手のひらに、筆談して応えるのでしょうが、今日はそんな元気も無い様子です。

友人が帰るのと入れ替わりで、伝の心の利用状況視察の職員がみえましたが
生憎、先日より病状が不安定になり、肺炎を起こして弱っているので、実際に伝の心を実際に操作している様子を見ていただくことは出来ませんでしたが、以前、kーcoさんが伝の心で書いた私へのメールを見ていただく事でその日は帰られました。


2013年2月12日火曜日

呼吸不全と肺炎

先日の、発熱はやはり、肺炎だった。

2月12日の午前中に、主治医から電話があり、「胸部レントゲンと血液検査の結果左肺に肺炎を起こしていることが判明したため、今後、抗生剤投与を行います。」

との事だった、明日(13日)、病院に行く予定だったが、今日も仕事を終えたらそのまま病院に向かった。
病室では、K-coさんのベッドサイドに点滴スタンドが何本か立っており、抗生剤と、点滴栄養etcの点滴が行われていました。

K-coさんは、目を閉じています。
息苦しさを緩和するための薬が効いているのか、うつうつとしているようですが、それでも私が側によると薄っすらと目を開けてこちらを見て、手のひらを上げようとしますよ。

声を掛けて、二言、三言、話かけるとちゃんと頷いて、自らも手のひらに文字を書いて伝えようとします。
それを観ながら、私がその文字を読み上げて彼女の意思を理解するのですが、やはり週に1,2度しか彼女の側にいて上げられないのでは、理解度が低く、何度も彼女に文字を書いてもらって、疲れさせてしまいます。

そこに、主治医が見えて、今の状況を説明してくれました。

彼女の肺炎のこと、それの治療方針と今後の状況変化などです。

今は、K-coさんにとって、酸素マスクが命の綱で、呼吸筋の衰えが進行していることで、マスクを外して痰の吸引に時間を要する事による、酸素量の低下低酸素状態のリスクなどと、今の彼女の不安。

昨年、春はまだ左手と顔面の緩みが顕著だった機能低下も、今では、嚥下障害、歩行はもとより、腕の上げ下げも機能を失って、いま呼吸機能の低下が進行しつつある。

医師はALSの病状と進行スピードは患者によってまちまちだと言うが、K-coさんの場合その進行が早いように思える。

この日の帰りに、K-coさんは、筆談で
「Aさんと、Bさんに私の今の状態を伝えて・・」と
そして
「パジャマを持ってきて・・」と伝えます。

これまで、パジャマは嫌がっていて、スパッツとTシャツトレーナーだったのに、今回の抗生剤の点滴が足の付け根の太い血管からから投与されるために、スパッツでは大変なんだと思います。

面会時間をオーバーして21時過ぎに眠り始めたK-coさんを確認して帰宅の途に付きました。

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医師によれば、この状態で、後どれくらい頑張れるかは、本人の体力と気持ち次第だと言います。
肺炎が収束に傾いてくれれば、呼吸不全の度合いも軽減される可能性もあるが、突然の窒息・・もありえるので、予断は許せない・・・ということでした。





2013年2月10日日曜日

季節が変わるのは良いけど

此のところ、K-coさんの容態は安定していたのだが、日曜日の朝、病院からの電話に飛び起きて出てみると
休日の当直担当医からだった。

前日から発熱して、体内の酸素量が落ちたために、現在、酸素量を増やしていますとの事だった。
発熱・・・と聞いて、もしや誤嚥性肺炎??と思ったが、医師によれば、熱は下がっており一時的なものである様で、肺炎の兆候は見られないということで、一先ずは安心しました。

昨日(土曜)は、仕事があったために、見舞いには行けていなかったので、今日(日曜)行くつもりにはしていたが、それにしても早朝の病院からの電話は緊張してしまいます。

病院に行く支度をして家を昼前に出て病院に入ったのはお昼過ぎ。

K-coさんは目を閉じて眠っているようでしたが、ベッドサイドに行くと薄っすら目を開けてこちらを見ます。
手のひらを動かして、挨拶してくれます。(ホッっとします。)

休日対応で、主治医が居なくて、昨日の経緯を聞くことは出来ませんでしたが、看護師長、担当看護師から話を伺いました。

話によれば、一昨日、痰の吸引中に、本人が息苦しさを訴えて、胸に手を置いて引くサイン(マスク装着)を出していたのを、吸引中の看護師が、「まだ痰がある」というサインと見間違え、長く吸引していたために酸素量の低下から、意識が飛んでしまったようだということで、そのことから、その後の経管を一旦、中止していたことで、脱水から発熱・・・との経緯を辿ってしまったのではないか・・というようなお話でした。

一応、熱も下がってベッド上では点滴で水分の供給を受けていますが、どうやら身体的疲労から眠りに落ちているようです。

そうした話を聞いて後に、いつものように一週間ぶりのお洗濯ものを済ませて、K-coさんの傍で様子を伺います。

今日は、筆談する手に力が余り入っていないようです。

指を使った筆談では、私の田舎の方から、「タンカン」取り寄せて、お世話になっている看護師さんたちに食べてもらってということを伝えてきます。

「大丈夫っ!!ちゃんと手配しておいたよ」って言うと、人差し指と親指でOKサインで頷きます。

13日は、現在、ALS協会から借り受けて使用している意思伝達PC「伝の心」の利用状況調査があるので午後から、立ち会うことになります。

k-coさんに「また13日午後から顔出すからね」というと、判ったとばかりに、これにもOKサインです。
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病院からの帰り、毎度の事ながら、病状の進行が心配でなりません
今年に入って2度目の痰の詰まりによるトラブルで、呼吸不全が進行してきているようだ。

季節が、春に向かって動き出す中、K-coさんの病状進行だけは進まないで欲しいと思う家路