2012年10月21日日曜日

入院一月経過

毎週訪れる箱根病院は、箱根登山鉄道の風祭駅から山側の出口を出て、なだらかな坂を上って向かいます。
病院の敷地内の公園から見下ろすと、こんな感じで風祭駅が見えます。

今日も一週間ぶりにK-coさんを見舞ってきました。

事前に、UNIQLOに立ち寄って、K-coさんの秋冬物の衣料を購入して、病室に着いたのは14時前頃。

話しかけると、先週からイロウからの経管栄養の量が増えたということでした。

先週は酸素マスクが当たる鼻の部分に少し赤みがあったのが、今日は、バンドエイドが貼られていました。
かぶれ防止でしょうか?

早速、K-coさんに、購入したヒートテックの長袖T-シャツを品定めしてもらいながら、近況など尋ねます。

経管注入食も一ヶ月を過ぎて大分慣れた様子でした。

いつものように、洗濯に取り掛かり、その間に、車椅子で、病院の周りの秋の行楽です。(笑)

病室内では、半袖T-シャツ一枚で居るK-coさんにフリースを羽織らせ、車椅子に移乗させると出発です。

外に出ると先週と同様にポカポカと陽が射しているもののやはり秋の風がそよいでいます。

今日はいつものコースです。
玄関を出て、休日なので車の少ない駐車場をぐるりと回ります。

そこに、先週も居たネコが、藪から登場です。

K-coさんは目ざとくその姿を見つけます。

ネコも私たちを記憶しているのか、目の前をゆっくり通り過ぎると、日向で、ゴロンと横になり先週同様の格好を披露します(^^

 遠目ですが、そのネコは女の子だとK-coさんは言います。

なるほど、それで愛想がいいのですかね?

ひとしきりそのネコを眺めながら、次の場所に移動します。

風祭の駅が見下ろせる公園まで車椅子を押しながら、取り留めの無い会話を、K-coさんの発する言葉に聞き耳を立てながら進みます。

藤棚のあるその公園には、いくつかの椅子とテーブルがあり、そこは入院患者さんの憩いスポットです。

よく、電動車椅子で散歩して、ここで一服する他の患者さんの姿を見かけるのですが、日曜日のお昼過ぎ、その場所には私たちだけでした。

テーブルそばに車椅子停めて、私も腰を下ろして、二人して一服です。
今のK-coさんにとってはこうして週に一度、私が訪れた時の唯一の楽しみです。

食べる楽しみも無く、日中は殆どベッドで過ごす状況の中、その楽しみを否定するわけにもいかず、きっと先生に知られると叱られるのを覚悟で、火をつけたタバコをK-coさんに手渡すと、殆ど吸い込む力の失われた口を一生懸命にもぐもぐさせて、吸おうとしてますが、上手く吸えない様子は見ていて切なくなります。

でも、タバコの煙の香りだけでも満足そうにしてます。

そんな様子を、また別のネコが近づいてきて見ています。

ふと時計を見ると、洗濯がそろそろ終わる時間になったので、病室に戻り支度をしていると、「もう一本吸いたいね。。」と声がします。(^^;

苦笑しながら、今度は場所を移動して、もう一本。

満足したのか、吸うことに疲れたのか、「もういい」と、吸いかけのタバコを私に手渡します。

さ、洗濯も終わった頃だし、お楽しみも済んだ、病室に戻ります。

病室に戻ると、次来るときカーディガンを持ってきて欲しいというので、ちゃんとメモして、次回の約束です。

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いつの事を、いつものように、戻れないのなら、せめてこのままで止まっていてくれと思う週末










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