2015年7月25日土曜日

止まった時間と流れる時間

 k-coさんが療養介護に入ってもう3年余り、以来、一人になった家の中を見回した。
キッチンのサイドボードをふと見ると、そこには、3年前の自宅介護の時のスケジュールが貼られたまま。


時間が、あの時のまま止まっている。
ALSが発病して、通院間もなく、自宅介護に入って3カ月間だけヘルパーさん看護師さんにお世話になり、その時のものだ。


自宅介護の3ヶ月後、定期健診で病院に行くとき、K-coさんがベッドサイドに座ったまま、しみじみと 家を眺めてから出掛けた。

家に戻ることは無いと覚悟していたのだろうか、今でもあの時の彼女の様子を思い出すたびに胸が締め付けられる。

次第に機能が薄れ、失われていく時間の流れの中で現在、K-coさんは療養介護中。

入院当初から比べてみれば明らかに進行している。

呼吸機能の低下に伴い気切し呼吸器のお世話になり確実に機能は衰えている。
僅かに動いていた指も動かせなくなり、瞼の開閉も出来ず閉じたまま。

なにかを伝えたくてもそれもままならぬ状態へと時は流れている。


とまった時と、進む時

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